不動産・有価証券・貴金属・・・。これらは誰しもが相続財産(遺産)として、分け方はともかく認識としては相違ないと思うので、問題ないかと思います。
ところが、故人が何かのコレクターであった場合、素人目にはそれらが「ガラクタの山」にしか見えない場合もあるのです。私自身も鉄道模型コレクターなので、「あなたが突然死んだら、このガラクタの山はどうするの!!」と言われながらも、気が付けば目の前に新たな箱がまた1つ・・・もうこれはコレクターの性ですね。
そんなガラクタ…もとい、「コレクション」が大量にあった場合の対処方法を、コレクター自らお教えします。
まず一番良いのは、故人の趣味仲間や所属していたサークルをご存じの場合、そのお仲間に連絡を取って欲しい物を引き取ってもらうこと。基本無償でお譲りしてしまっても、処分する手間と費用を考えたら楽なものでしょう。それに、「形見の品」として大切に扱っていただけることと思いますので、故人も浮かばれるのではないでしょうか。
そのような仲間やサークルをご存じでない場合は、故人の本棚を漁ってみましょう。ほぼ例外なく、その趣味に関する雑誌が出てくると思います。ページをめくれば「コレクション買い取ります」「全国どこでも出張買取」みたいな広告が掲載されています。(なければ「中古販売」のお店の広告を探してみましょう。)
郵送買取の場合は梱包・発送したり、出張買取の場合は日程調整して来てもらう必要があったりで何かと手間かもしれませんが、意外な「お宝」に高値が付くこともあるので侮れません。
なお、ある程度まとまった金額が付いた場合には、税務署で相談したほうが良いでしょう。後で知られると何かと面倒です。
それでもダメなら(買い取ってもらえなかったら)、諦めて他の残置物と一緒に処分しましょう。
「オークションやメルカリじゃだめなのか?」という声も聞こえてきそうですが、マニアやコレクターの物量を舐めてはいけません。その手間は相当なものになりますし、適正価格を考えるのは非常に困難です。
なお古民家にある昔の農機具や小物類なども、そのレトロ感が「エモい」ということでリメイクして使用する需要が一定数あるので、なんでもかんでも「ガラクタ」の一言で片づけないほうが良い場合もあるようです。